読み上げの設定について
ことせかい は iOS に内蔵されている音声合成エンジンを使って発話しています。iOS の音声合成エンジンはつまるところ Siriさん の発話エンジンなのですが、iOS には Siriさん 以外にもいくつかの話者が登録されておりまして、ことせかい ではそれらの話者を選択する機能があります。
「設定」タブの「発話設定」と、「発話変更設定」がその話者に関する設定になります。
「発話設定」では読み上げを行う「言語」、その言語が発話できる「話者」、その話者に発話してもらう時の音の「高さ」、発話時の「速度」をそれぞれ設定して、何か名前をつけて保存します。
(なお、標準の設定については削除できません)
次に、「発話変更設定」では通常の文章や"「」(カッコ)"や"『』(二重鉤括弧)"といった物で区切られた会話文ごとに声色を変えるといった設定ができます。なお、「発話変更設定」では「発話設定」で作成した設定を選ぶ形で声色を設定します。
例えば、「発話設定」側で
- 男性の話者で低い声に設定した発話設定を「標準」に登録
- 女性の話者で高い声に設定した発話設定を「会話文1」という名前で登録
- 女性の話者で低い声に設定した発話設定を「会話文2」という名前で登録
なお、発話設定を変えようとした時に、変更可能な話者のリストが表示されない場合があります。
この場合は、設定アプリ 側で音声合成エンジンの利用する話者データをダウンロードしてから再度 ことせかい 内で話者を変更しようとしてみてください。
設定アプリ内で話者データをダウンロードできる箇所は iOS のバージョンによって変わってくるのですが、例えば iOS 14 ですと、
設定アプリ → アクセシビリティ → 読み上げコンテンツ → 声 → 日本語
と手繰っていった所でダウンロードできるようになっています。
また、小説毎の設定でこの話者の設定は上書きすることもできますので、「この小説は速度がゆっくりの話者に設定する」であるとか、「この小説は英語の話者で読み上げてもらう」といったような対応も可能ではあります。
他に、余談になりますが、この設定アプリでダウンロードされる話者データは、よくわからないタイミングで突然使えなくなったり、使えるようになったりするようです。例えば iOS がアップデートされた直後には「話者が選択リストに出てこなくなった」であるとか、「発話しようとするとアプリが落ちる」というお問い合わせが増えます。これらは概ね iOS側 の問題のようで、ことせかい の側でできることはほとんどありません。そのため、以下のようなありきたりの対応を試してみていただけますと幸いです。
- iOS を再起動して試してみる(再起動で直る場合があります)
- iOS を再起動した後、しばらく放置してから再度試してみる(iOSのアップデート直後はなにやら色々やっていて重くなったりするようなので、それらが落ち着くのを待ってから試してみると良い……かも……しれません)
- 設定アプリで話者データをダウンロードできている事を確認する(ダウンロードされていなければダウンロードしてから再度確認する)
なお、「発話変更設定」で『(』や『)』(半角のカッコ)を開始文字や終了文字として指定する設定が有効な場合、「設定タブ」→「ルビはルビだけ読む」は効果を発揮しません。これは発話変更設定の方が読み替え設定よりも先に処理されるためで、仕様となります。