読み上げ時の間の設定



昔、「読み上げを行っている時の句読点などでの間がおかしい。もっと間を開けられないか」というお問い合わせを結構受けておりました。また、改行を沢山入れる事によって場面の切り分けをするような書き方をされている小説などもあります。そのような場合に便利なように、読み上げ時の「間」を設定する事ができるようにしています。

読み上げ時の間の設定は、「設定」→「読み上げ時の間の設定」にあります。標準では改行2つ(つまり空白行が1行開く場合)に対して少しだけ間が開くような設定になっており、句読点や三点リーダーといった物については設定自体はありますが、値が0ですので間は開けない(といいますか、Siriさんの発話エンジン側で設定されている間の設定に従う)という設定になっています。

なお、改行につきましては「<改行>」という特殊な文字列を入れる事にしています。これは、文字列を入力する箇所に改行を入力する事ができない物を使っているというのもあるのですが、単純に改行文字は目に見えないので何個の改行について指定しているのかを確認しづらそうだと思ったためです。

また、この設定部分では「読み上げ時の間の仕組み」という項目が設定できるのですが、これで設定できる値は「標準型」と「非推奨型」の2種類になっています。簡単に効果だけをみると、「標準型」ではある程度以下の間の時間設定ができず、「非推奨型」の方が短い間の時間設定ができるようになっているのですが、「非推奨型」は非推奨と言うだけあって、将来的には動かなくなる可能性があるというものになっています。

これは、「標準型」は音声合成エンジン側の機能で間を管理しているため、通常の間のとり方になりますが、「非推奨型」は「_。」という文字列を何回も発話させることで「間」を作り出している、つまり音声合成エンジン側の挙動を利用して間を作り出しているという違いからきています。これは、「_。」という文字列を読み上げさせた時、「アンダーライン」とは読み上げられずに単に間が開く、という挙動をしますのでそれを利用して「。_。_。_。_。」といった文字列を読み上げさせる事で、読み上げ時の間を表現しているということをしているというものになります。

そのため、将来的に「。_。」という文字列を「アンダーライン」と読み上げられてしまうようになるであるとか、間が開かないようになるであるという可能性が否定できませんので「非推奨型」となっているという事になります。もし、「アンダーライン」と読み上げられてしまうようになりましたら、「非推奨型」から「標準型」に戻してご使用いただければ幸いです。

前のページ 次のページ